私はホラー映画が嫌いだ。映画だけでなく怖いものはだいたい嫌いだ。お化け屋敷なんかに入る人の気が知れない。ずいぶん前に、映画「リング」の評判があんまりいいので、自分がホラー嫌いだということも忘れて見に行ったら、後で激しく後悔した。映画見た人はわかると思うけど電話やテレビや鏡が怖くて怖くて、ビデオなんか怖くて触れもしなかった。
動物の中にも結構ホラーな奴らがいる。映画みたいな作り話でなく、ほんものであるだけに恐ろしさもリアルだ。
「アカマタ(蛇)による砂中のウミガメ幼体の捕食」(データ番号: momo010930ds01b)
卵から孵って砂から顔を出したと思ったらそこにヘビの口が待ち構えているなんて、ううう、かわいそすぎる、こわすぎる。この子亀の人生って砂の中を数十センチかき分けるだけだったなんて。しかもヘビの食べ方は獲物丸呑みなので、頭のほうをくわえられた子亀が足をジタバタしているところまでくっきり写っている。
続いて
「宿主のオオルリに翼の裏側の“嘴”パッチをディスプレイするジュウイチの雛」(データ番号: momo060120cf01b)
卵を放り出して巣を独占したジュウイチに一生懸命エサを運んでやるオオルリ。子供を殺した犯人が家に入り込んで、殺された子供と入れ替わり、なんにもしらない親の世話になってすくすく育ち、親より大きくなってもなお餌を要求し続けるなんて。岩井志麻子あたりが人間の話として小説に書きそうな題材だ。
最後は、
「カマキリから脱出するハリガネムシ」(データ番号: momo041015ns01b)
ひー、こんなに大きなハリガネムシがカマキリのおなかにいたなんて。でも子供の頃を思い出すと、カマキリ捕まえておなかをむしると、たいていハリガネムシが出てきたような気がする。当時はあれもカマキリの内臓の一部だとばっかり思っていた。この映像は実験なので人間が手でカマキリを水につけているけれど、野生ではふだん水辺に近づくことの少ないカマキリを体内のハリガネムシが操って(!)水辺に誘導してから体外に出るそうだ。単に姿形が怖いのでなく行動がとっても怖い。ほかの生物を操った上にそいつの腹を食い破って逃げ出すとは、映画エイリアンみたいなお話(あ、でもエイリアンは宿主を操るわけではないのか)。ああこれをホラーと言わずして何をホラーと言うか。
というわけで、怖い映像は MOMO でたっぷり見たから、夏の映画はホラー見なくていいや(って元々見ないけど)。クレヨンしんちゃんでも見に行くかな、えっ?今年はやってないの?
井上 真(MOMO 運営ボランティア)
2009-06-26