視る・想うRSS

[データベースホーム]

ミジンコからクジラまで

オオミジンコの交尾
↑click to play

マッコウクジラの音声(Coda 1)
↑click to play

激しく体をくねらせる線虫
↑click to play

「ワー」コール
↑click to play

インターネットが普及してできるようになったことの一つに、一人ひとりがボランタリーに情報を持ち寄ることで、膨大なデータベースを作ることが簡単になった、ということがある。誰もが解説文を書き込めるネット上の事典「ウィキペディア」はその好例で、「動物行動学」の解説があれば「不機嫌なジーン」の解説もあるという幅の広さは、少人数で作ろうと思ってもできない。多人数の持ち寄りでデータベースが築かれていくという現象は、インターネットが生み出した大きな副産物と言っていい。

さて、動物行動の映像データベースが始まって間もないころ、いろんな人にMOMOのことを宣伝する際、「まともなデータベースになるには登録映像数が1000件はほしいのです。だからみなさんもどうか登録を」と言っていた。その時は自分の中で「まあ『1000件』というのはおおげさだなあ」と思っていたのが、気付いたら登録件数は723件(2007年10月26日現在)となっていた。しかも、最近は自分たちが直接知らない人による登録が増えて(逆に言うと、初期の登録者はほとんど知り合いだった)、登録件数の伸び率がどうも上ってきているらしい。つまり、1000件も今やおおげさではなく、「まともな」データベースになってきたと言えるのかもしれない。実際、今のMOMOなら「ミジンコからクジラまで」というキャッチコピーも出来たりするわけで、これはデータの層の厚さを反映しているのだと思う。あ、もちろんこれは「線虫からチンパンジーまで」とかでもいいのですよ。

このようなデータベースは、ちょうど博物館の収蔵庫のようなイメージに近い。博物館は世の中に分散する情報を集約して保管する機能を持っていて、収蔵庫に入ることで欲しい情報を効率よく探索でき、情報の共有が進むというメリットがある。この場合、重要なのは「そこに行けば欲しい情報があるはず」と期待させる蓄積の充実さにある。このことは、収蔵庫を人に見せた時に「えっ、こんなにあるの」とか「うわっ、こんなのもあるの」という反応を見るのがとても楽しい、ということにつながる(変でしょうけど)。収蔵庫の標本点数が日々増えることに喜びを見い出すという仕事柄、MOMOにどんどん映像が溜まっていく様子を眺めているのはとても楽しい、のである。

というわけで、1000件目指して、みなさんもどうか登録を。きっと楽しいですよ。

「オオミジンコの交尾」(データ番号: momo040123un02b)
「マッコウクジラの音声(Coda 1)」(データ番号: momo070322pm01b)
「激しく体をくねらせる線虫」(データ番号: momo050215un01b)
「「ワー」コール」(データ番号: momo071017pp01b)
石田 惣(大阪市立自然史博物館)
2007-10-26

バックナンバー

2007-11-16〜2008-02-22
2007-11-09
行動記載の客観性とコミュニケーション
藪田慎司(帝京科学大学アニマルサイエンス学科)
2007-11-02
デジタル教材としてのMOMO
広瀬祐司(大阪府立茨木高校)
2007-10-19
食欲には勝てない
佐藤路子(大阪市立自然史博外来研究員)
2007-10-12
セグウェイに想う
繁宮悠介(長崎総合科学大学)
2007-10-06
植物の「行動」を観察するには
西 浩孝(十日町市立「森の学校」キョロロ)
2007-09-28
トランスフォーマー
井上 真(MOMO 運営ボランティア)
2007-09-21
ペンギン会議inタスマニア
森貴久(帝京科学大学)
2007-09-14
コミュニケーションに使う刺激
藪田慎司(帝京科学大学)
2007-09-07
大勢だけど独り
中田兼介(東京経済大)
2007-08-31
夏休みの過ごし方
広瀬祐司(大阪府立茨木高校)
2007-08-24
夏休みの自由研究
佐藤路子(大阪市立自然史博物館外来研究員)
2007-08-17
ウエブを巡るセミの声
石田 惣(大阪市立自然史博物館)
2007-08-10
オソロシヤ・・・
繁宮悠介(長崎総合科学大学)
2007-08-05
何気ない日常のコミュニケーション
藪田慎司(帝京科学大学アニマルサイエンス学科)
2007-04-20〜2007-07-28