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もし人間がいなかったら

ヒヨドリの採蜜行動
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モズの求愛
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ツバメの給餌
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東京の、しかも23区内に暮らしていると毎日の生活で見かける動物は圧倒的にヒトが多い。ヒトを除くとペットとして飼われているイヌ、ネコが多く、また同じくらい多いのが鳥類である。

ご存じのように、市街地ではカラスが増えてゴミをあさり、散らかしては人に迷惑がられている。そのため、私の住んでいる地区でもゴミ出しをしたら上からネットを掛けておく決まりになっている。都会に多いハシブトガラスはもともと森に住む生き物だと言う。もし人間がいなかったら、生ゴミを餌として簡単に手に入れこんなに数を増やすこともなく、森で暮らしていたかもしれない。

人間の作り出した環境に適応して、本来の生活パターンを変えたり個体数が増えたりした生物は結構多いはずだ。

たとえば、「ヒヨドリの採蜜行動」(データ番号: momo060310un01b) である。ヒヨドリが花の蜜を吸うのはよくあることらしいが、この花は桜のソメイヨシノである。日本中いたるところにかなりの本数がまとまって植えられており、しかも短期間に一斉に花が咲く(そして散る)。人間が(と言うより日本人が)これほど桜を愛していなかったら、ヒヨドリもこんな期間限定だけど大量のご馳走を食べることはできなかったはずだ。

続いて 「モズの求愛」(データ番号: momo040126lb01b) 。モズが電線にとまって求愛している。電線がなかったら木の枝か何かの上で同じように求愛するには違いないが、なにしろ電線には小枝や葉っぱなどの障害物がまったくない。ここで求愛されたメスは葉の後に隠れるとか別の枝に移るとかのちょっとした拒絶ができず、オスの求愛を受けとめるか、飛んで逃げるかの選択しかないようだ。モズもオスメスとも大変なことである。そのかわり、遮るものがないからオスがメスの姿を見つけやすい、という利点はあるのかもしれない。

最後に、「ツバメの給餌」(データ番号: momo051206un01b) 家の軒下らしきところにツバメが巣を作っている。親ツバメが戻ってくるとヒナが3匹そろっていっせいに大口を開ける、なんともほほえましい映像だ。で、ここで気がついたのだが、私にはツバメが建築物以外のところに巣を作っているのを見た記憶がない。本当は、よく探せば木の幹とか岩とかにも巣をかけているのかもしれないが、人間が巣作りに都合のいい場所をたくさん提供していて、それをちゃっかり利用するツバメの割合もきっと多いのだろう。

地球に人間がいるおかげで、多数の動植物が絶滅に追いやられているのも事実である。しかしながら、人間のおかげで得をしている生物がいるのもまた一方の事実のはず。彼らがいかにして人間の作った環境に適応したかを調べるのも結構面白い研究テーマではないかと思う。


最近では、ツバメが軒下に巣をかけても糞が汚いなどの理由で壊してしまう家も多いとか聞く。でもツバメは幸運のシンボルのはず。ヤクルトファン以外の方も暖かく見守ってやりませんか。
井上 真(MOMO運営ボランティア)
2006-03-31

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