「隊長」
『なんだ』
「自分たちはいつもこのデータベースを見てるだけでありますが」
『そうだな』
「それでは、最近つまらないのであります」
『ということは』
「自分たちで撮って登録してみるというのはいかがでありますか」
『うむ。それはいいかもしれない』
「では、何を撮るでありますか」
『データベースも、すでに映像は600件を超えておる。ここはいっちょ、目立とうではないか』
「目立つでありますか」
『そうだ。まだ誰も撮ってないような映像を撮るのだ』
「はあ。具体的には」
『まだ誰も登録していない分類群はどうだ。分類群検索をポチッとな』
「結構攻められてるであります」
『いや、抜け目はあるぞ。有爪動物門なんかはどうだ』
「ユウソウドウブツモン? それはなんでありますか」
『カギムシという、ムカデのようでいて柔らかい林床性の動物が南半球にいるらしい』
「南半球でありますか。ちょっと遠そうであります」
『いや、われわれは宇宙人であるから、簡単に行けてしまうはずだ』
「そうでありました。書いてる人間が忘れかけてたであります」
『それよりも、大胆に界を攻めるのはどうだ。「動物行動の・・・」と言いつつ、システム上は「植物界」でも登録できるはずなのだ』
「となると、原生動物界もオッケーでありますか」
『そのはずだ。ゾウリムシは狙い目であるな』
「ミドリムシはどうでありますか」
『界をどうするかで悩むのが乙な感じだな』
「簡単検索の方はどうでありますか」
『しばらく0件だった「そうじ」が、この4月に落とされたのだ(
「ヒメリンゴの花に留まるアシブトハナアブ」(データ番号: momo070409un02b))』
「ひょっとして悔しいのでありますか」
『ちょっちね』
「しかし、隊長にも秘蔵映像があるのではないのでありますか」
『その言い方はあるのかないのかよくわからないが、実はあるのだ。簡単検索のカテゴリーにはないが、「光る」映像を3種、こないだの連休に有明海の干潟へ行った時に撮ったのであるな』
「それはスゴイであります。何が光るでありますか」
『○○○○○○』
「ははあ」
『○○○○○○』
「へへえ」
『○○○○○○○』
「ほほお。で、映像は?」
『まだ登録しておらんのだ。気付いたらわれわれの出番の週だったのだ。光るだけに、この1ヶ月は光陰矢のごとし』
「・・・今日もオチが光らないであります」
(というわけで、件の映像の登録はしばしお待ちを・・・)
石田 惣(大阪市立自然史博物館)
2007-06-08