ハサミムシって,子どもの頃よくみませんでしたか?べつに探しているわけではないけど,なんかの拍子に石とか木の枝とかひっくりかえすとでてきて,つかまえようとするけどハサミがちょと怖いので躊躇してるうちに逃げられてしまうとかなかったですか。
ハサミムシは私にとってはなんかサソリを思わせるちょとカッコいい強面の虫だったのですが,あのハサミはなんのためにあるのだろうと考えたことはなかったですね。いや,なんか挟むのだろうとは思いましたけど,挟んでどうするということにまでは思いを巡らせませんでした。それよりも,ハサミムシなら鋏だろうと,捕まえたハサミムシのハサミで新聞紙を切ろうとしたことがあります。たぶん切れなかったような気がしますが,結果は覚えてません。
で,
「オオハサミムシは天敵として重要か?」(データ番号: momo050101lr01b)です。オオハサミムシだけあって,ハサミがでかい。何かよくわかりませんが期待できます。映像を見ると,小さいガがオオハサミムシにまさに食われんとしていて,ハサミムシはガをハサミで押さえつけんとしています。
が,ハサミはご存知のように尾部にあり,食うための口は頭部にありますから,ハサミで押さえつけたら口は反対側になってしまう。だからハサミムシは一生懸命体をループ状にひねって,ハサミと口を近づけます。大丈夫か。みてるとなんかちょとばたばたしてます。自分の尻尾を追いかけてぐるぐる回るイヌみたいです。強面なのに。うーむ。体のかたいハサミムシだったりすると,餌を押さえつけたのはいいがそこに口をもっていけないという事態になりかねません。いいのか。
ただ,ハサミは押さえつけるだけではなくて,やっぱり餌動物を傷つけることで弱らせているらしいことは続く映像をみるとわかります。ここでは青虫を食おうとしていますが,ハサミを突き刺したりしている様子がみえます。ここでもやはり体をひねって無理に食おうとしてうまくいかなかったりしていますが,青虫は次第に動きが緩慢になって,しまいには動かなくなり,そうなるとハサミムシはハサミで押さえることなく食いついて,わしわしわしと食っていきます。で,あとにくしゃくしゃの食い滓が残ります。
映像をみて不思議なのは,このハサミムシは脚を使って餌動物を押さえようとはしないことです。ガを食うときも青虫を食うときも一生懸命体をひねってますが,脚で押さえた方が手っ取り早くないのでしょうか?小さな青虫なら押さえて食えそうな気がしますが,ああみえてハサミ以外は結構非力なのかもしれません。強面にみえるのに。そういえばハサミムシは子育てをする虫として知られています。子どものころに持っていた強面のイメージからはちょと意外な気がします。
ところで,ハサミムシのことを英語ではearwigといいます。耳飾りってな意味になるでしょうか。あのハサミで耳たぶにぶらさげるらしいです。ぶらさげてるひとをみたことはありませんが,イギリス人なんか子どものころにいっぺんはぶらさげているのではないでしょうか。知らないけど。私はぶらさげたことはありませんが,こんどみつけたらちょとぶらさげてみようかしらんと思わないでもありません。
森貴久(帝京科学大学)
2005-08-12