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Curiosity killed the ...

カラスの「観察学習」と問題解決
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ウチには「ひとまねこざるときいろいぼうし」がある。いわゆる、おさるのジョージものの最初の絵本だ。子供の頃は気がつかなかったが、ジョージはきいろいぼうしのおじさんに、捕まって袋に入れられてニューヨークに来るのだな。なのに、ジョージはそんな経緯を気にも留めずにおじさんとは大の友達になるのである。ちなみに、この絵本の原題はCurious Georgeである。ひとまねじゃなくて好奇心おう盛というのが、ジョージの本質らしい。しかし、それが原因でつかまっちゃうわけで、それって身を滅ぼしてるんじゃないの?それでいいのか?ジョージ?と思っちゃった事を告白します。

とはいえ、Curious Georgeが「ひとまねこざる」になるのは故無き事ではない。知っている人も多いかと思うが、ジョージは人間の真似をしていろんな事をしては騒動を起こす、というのがこのシリーズの基本プロットなのである。

さて、話は変わって先日某所で知人とおでんをつついていた時の事。「カラスの「観察学習」と問題解決」(データ番号: momo070409cc01b)を見せると大変に不思議がられたのである。曰く、手のないカラスがどうやって人の行動を真似できるのか?と。いや指摘されるまでちっとも考えた事が無かったのだけど、言われてみれば全くその通り、不思議極まりない。

真似する事に関して言うと、近ごろのホットなトピックといえばミラーニューロンだ。これは、自分がある行動をした時、および他者が同じ行動をしたのを見た時の、いずれの場合でも活動するような神経細胞の事を言う。こういうものがあるとするなら、例えば誰かが片手を上げて手首を頭の方に曲げる運動をしたとする。それを見ると、自分の脳内でも片手を上げて手首を頭の方に曲げるために必要な神経が活動するということだ。これに加えて、同じ誰かが手を上げた側の足を膝から水平に曲げもう片方の手を水平にしてひじから180度折りたたむという運動するのを見て、自分も同じように神経を活動させ、この活動に基づいて実際に運動すればシェーの模倣が完成するざんす。

しかし、この映像はどうだ。人が手を使って糸を引っぱり上げる動作を見たとして、カラスの脳内には同じ運動のための神経などあるはずがないではないか。もちろん相同器官たる羽を動かすための神経はあるのだろうが、羽では糸を引っぱり上げられない。ということで、カラスの模倣にミラーニューロンは関係ないのだろうか。そもそもミラーニューロンはサルでは発見されているものの、人や鳥での存在はまだ確かめられていない。

それとも、ミラーニューロンが自分がある行動をした時に活動するのはよいとして、他者を契機として活動する時には、その運動を見る事ではなく、運動の結果を見る事がきっかけとなるのだろうか。つまり脳内でコードされているのは運動ではなく、その結果であると言うことだな。この可能性を確かめるには、例えばニホンザルを捕まえてきて、クモザルがしっぽを使って物を掴むところを見せる。そして手で物を掴む時に活動する神経がどうなるかを見れば良いのじゃなかろうか。どうなんでしょう?

そういえば、ジョージにも尻尾がないなあ。
中田兼介(東京経済大)
2008-08-29

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