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隣は何をする人ぞ?

崖登り
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餌資源を巡るアカマタの闘争
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オオムカデを捕食するアマミサソリモドキ
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止まるキツネと逃げていくキツネ
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子犬の遊び、ケンカ、「仲裁」行動
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ゆっくり泳ぐアオウミガメ
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人間に対してリンネが名づけた学名は「ホモ・サピエンス(賢いヒト)」だが、他にも様々な名前が付けられている。一番有名なのは「ホモ・ルーデンス」だろうか。「人間は遊ぶ動物である」と、オランダの歴史学者ホイジンガは言った。なるほど、人間の遊びは多種多様で、さまざまな形で生活に入り込んでいる。遊びが仕事に発展してお金を稼ぐ人もいれば、遊びで身をやつす人もいる。また、人間のものづくりへの情熱、あるいはものづくりの快感を知る人は、「ホモ・ファーベル(工作するヒト)」という呼び名がより納得できるだろう。

そんな別名の中で、私が一番気に入っているのは「ホモ・レリギオスス(宗教をもつヒト)」というルーマニアの宗教学者エリアーデの指摘だ。世界には宗教を持たない民族もいるのかも知れないが、有史以前よりほとんどの人間が宗教や信仰とともに生きてきたと言って良いだろう。そして現代においても、多くの人が宗教を持っている。かく言う私も、子供が生まれたということでお宮参りに行った。また初詣にも行くし、クリスマスも祝う(つまり極めて薄い信仰心)。

しかし、科学や経済が発展した現代においても宗教が求められるのは不思議なことに思える。いやむしろ、科学や経済というめまぐるしく変化する現象に囲まれているからこそ、宗教を求めたくなるのだろうか。いくつかの宗教が示す大胆な真理は、迷える人々にとって一筋の光明であるかもしれない。あるいは単に、現代における大小のガラガラポンにおいて、少しでも御利益に与りたいだけという人もいるかもしれない。

というわけで、MOMOで「宗教的な」映像を見つけるべく、現在までに登録されている。1001件の映像を眺めてみることにした。(このコラムを書くために、これまで何度この作業をしただろうか・・・。)

「崖登り」(データ番号: momo090430ma02b)・・・映像の最初の方はもちろん、また中盤以降も、大変宗教っぽい。自然界には、人間を超える力があるということから、信仰は始まると思う。

「餌資源を巡るアカマタの闘争」(データ番号: momo031023ds01b)・・・ヘビの持つ強烈なイメージは、古代から人々を魅了していると生物学者E・O・ウィルソン氏も言っている(*1)。

「オオムカデを捕食するアマミサソリモドキ」(データ番号: momo090818ts01b)・・・まるで蠱毒の呪術のようだ(壺の中に様々な毒虫を閉じ込め、生き残ったものに霊的な力があるとする陰陽道の考え)。

「止まるキツネと逃げていくキツネ」(データ番号: momo070202vv01b)・・・キツネにだまされる、と言う話は、1965年頃をさかいにパタっと聞かれなくなったという(*2)。

「子犬の遊び、ケンカ、「仲裁」行動」(データ番号: momo041128cf01b)・・・イヌはある国の英雄とともに鬼退治をしたという。

「ゆっくり泳ぐアオウミガメ」(データ番号: momo070721cm02b)・・・ウミガメを助けるとご利益がある。

・・・さすがに、なかなか宗教的な映像は見つけられなかった。しかし昔の人々は、実に多くの動物たちを身近な存在として持ち、多くの関わりを持ち、イメージを膨らませていたということが分かる。

人間が長い年月と労力をかけて発展させてきた宗教と科学は、どちらも物事の因果関係を説明しようとしている。人間にはきっと、身の回りで起こったことについて、その原因を明らかにしたい、起こった理由を知りたいという強い欲求があるのだろう。なぜ幸運なことが起こったのか、なぜ不幸な目にあったのか、その理由となるならば、イワシの頭を祀ったおかげだという説明でさえ、人は納得できてしまう存在なのではないだろうか。「ヒトは理由づけをする動物」と、言えるんじゃないかと思う。

*1 「バイオフィリア—人間と生物の絆」 エドワード・O・ウィルソン
*2 「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」 内山節
繁宮悠介(長崎総合科学大学)
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