カメムシの親から子への共生微生物引き渡し

(7.7MB, 00:00:45)
撮影日:1999/10
撮影場所:つくば市


高木一夫
(Kazuo Takagi)
2005/01/28登録

種類:クサギカメムシ, Halyomorpha picus
キーワード:共生微生物 経卵伝播 カメムシ


動物界 >節足動物門 >昆虫綱 >半翅目 >カメムシ科 >クサギカメムシ属 >


カメムシ類は後腸の周辺部に盲嚢と呼ばれる大きな付属腺を持っている。その中には多量の微生物が生息し、カメムシの発育に対し、栄養分を補給する役割をしている。クサギカメムシでは共生微生物が細菌の一種の桿菌である。共生微生物の雌成虫から1令幼虫への伝搬方法は次のような経過による。雌虫は産卵した後で卵の表面に排泄物を落とす。ふ化15−30分後にカメムシ幼虫が盛んに卵の表面を徘徊しているのが見られる。この時詳しく観察すると、カメムシの幼虫は口吻を象の鼻のように卵の表面に30−60の角度で接触させ、盛んに卵の表面を引っかいている。15−30分間このような行動を行った後に静止期に入る。この時期のカメムシの口吻や口針をSEMで観察すると口吻の先端刺毛の間には粘着物質に包まれた菌が多数あり、口針の食物吸入チュ−ブの中には菌が発見される。その後黒化した幼虫は卵塊の周辺に集まって静止状態に入り、微生物は口針から消化管に入り盲嚢に到達して取り込みは完了する。忙しいふ化幼虫のつらい役目が終わる。

(データ番号:momo050123hp01b)

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