福井市に飛来したコウノトリ
(33.1MB, 00:02:59)撮影日:2005/04/09
撮影場所:福井市内
福井市自然史博物館
(Fukui City Museum of Natural History)
2005/07/14登録
種類:コウノトリ,
Ciconia boyciana
キーワード:冬季湛水水田 里山 採餌 保全 特別天然記念物
動物界 >脊索動物門 >鳥綱 >コウノトリ目 >コウノトリ科 >コウノトリ属 >
2005年4月6日、福井市内で1羽のコウノトリの飛来が確認されました。国内では1971年頃から2005年まで野外での繁殖例はなく、まれに大陸から飛来するのみで、福井県への飛来は19年ぶりとなります。この映像は4月9日午後に撮影したものです。
今回飛来したコウノトリはおもに水の残っている田んぼや水路を移動し、採餌をしていました。映像では餌の種類はわからないものの、後でコウノトリのいた田んぼを網ですくってみたところ、アメリカザリガニ等が確認されました。
アオサギと比べて見るとわかるように、コウノトリは大型の鳥です。その分餌の要求量も多いと考えられます。この観察中、ほとんどの時間は採餌行動にあてられていました。
また、撮影された場所は交通量の多くない車道に面していましたが、車が通った際には採餌を中断し、周囲を警戒する様子が観察されました。
この観察から、コウノトリの生息環境として望ましい条件は、餌の供給源として通年水を湛えている田んぼがあることや、車などの騒音源が少ないことなどが挙げられます。また、ねぐらとなる森も必要であり、これらの条件を満たすのは日本古来の典型的な里山環境といえます。
このコウノトリは同年4月23日頃まで周辺で確認され、以降福井市内では目撃されていないことから、別の場所に移動したものと考えられます。
(文責:福井市自然史博物館学芸員・石田 惣)